◇◆砂糖と塩◆◇

私は白い世界の中に黒い影を見つけた
「カナック…か?」
キツネのような耳、ネコのような尻尾、体はウサギぐらいの大きさの生き物だ。
 
動いた。
 
「まだ生きてる…?」
私は小さなカナックに持っていた最後の水を飲ませた。
そして、肩に掛けていた大きなバッグのポケットに滑りこませた。
「死ぬなよっ…!」
私にはそう言って小さな体の生命力を信じるしか出来なかった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
続く